中世の錬金術師たちに利用されたような純粋な意味でのエッセンスとは・・・・・

そう、植物のエネルギーそのもの「魂」で
                                   マグリット・モーリー
1.アロマセラピーとは
アロマセラピーとは、ハーブなどの植物から抽出した芳香の成分によって
心や体を癒したり、健康にする自然療法のひとつです。
アロマは「芳香」セラピーは「療法」を意味します。

一般的には、精油(エッセンシャルオイル)を使用した療法とされていますが、
精油に限らずにハーブティとして飲んだり、花の香りを嗅ぐということだけでも
広い意味でのアロマセラピーと捉えることができます。
療法というと「病気」や「けが」を治すためと思われ難しく捉われますが
必ずしもそうではなく疲れたときに嗅ぐやさしい香りにリラックスしたり、元気になったりと
ストレスとうまく付き合っていくことができるようになるのです。

体と精神へのアプローチとして
自然治癒力=免疫力を高める、ストレスなどのマイナスを取り除く、
ホルモンバランスを整える、防虫や抗菌などの薬効作用などがあり
ライフスタイルを楽しいものにしてくれる健康法のひとつです。
2.ハーブと精油
「精油」は「エッセンシャルオイル」とも呼ばれています。
「エッセンス」には、「絶対必要な」と言う言葉が使われています。
芳香植物(ハーブ)が持つ有効成分を濃縮して作られる液体成分のことで強い香りがあり、
揮発性がとても高く、さまざまな特性を持っています。
エッセンシャルオイルは、アルコール、卵黄、蝋、オイル、酢には溶けますが、水には溶けない性質です。

「エッセンシャル」は 「クインテッセンス」の言葉がもとになったもので、
「非常に濃縮された状態の元素を含む物質」と定義」されています。
クインテックスは、「地、水、火、風」の四大要素につぐ五番目の本質の「気」であると考えられており
「天界のオイル」とも呼ばれることもあります。
エッセンシャルオイルは空気に触れると、跡形もなく、霧のように天へと消えてしまうからです。

植物の中でハーブと呼ばれる約3500種類の中で、精油の取れる植物は約200種類。
植物のさまざまな部分から抽出されます。
花びら、葉、根、樹皮、心材、種子、球根、樹脂、頭花などから抽出されるものと複数の部分から
抽出されるものがあります。それぞれの特性があり、抽出される精油の量も異なります。
そのため、たいへん価値あるものとして扱われています。

一種類の精油を使用しても期待する効果はありますが、数種類あわせることもできます。
芳香と薬効があるので、フレーバーとしての他に医薬、農薬などとしての利用もあります。
即効性が高く心と体を「正常に戻す力」が備わっているのです。
ハーブは作用が穏やかですが、精油の取り扱いには多少注意が必要です。
3.3つのパスウェイ
  • 脳の中枢
  • 皮膚
「香り」が心と体に与える影響としてそのメカニズムは、大きく3つに分けられます。

一つは、香りを鼻から嗅いだ時に「脳の中枢」の大脳辺縁系へ届きます。
この大脳辺縁系は、ホルモンや免疫系の分泌を促すように指令を出すところで、
心には、記憶や感情、情動を、体には、免疫系やホルモン分泌をコントロールします。

二つには、鼻から同じく嗅ぐことによって気道を経て「肺」に届き、そこから毛細血管へ吸収されて
全身に香り成分がめぐります。

三つめとして、体への効果が非常に高いもので直接皮膚に塗布し、表皮から真皮に吸収された成分が
毛細血管に入りたい液の流れにのって全身をまわり各組織にめぐります。

そして、体内へ入った成分は尿や汗、呼吸を通じて排泄されるわけです。
どの方法でも、芳香の力が心と体に有効に働きます。

アロマセラピーでは、単に香りの成分だけでなく「いい香りだな」と感じることが、気持ちをやわらげたり、
良いホルモンが分泌されるのです。
ですから、いくら症状にあったオイルだとしても「嫌いな香り」では、効果も半減してしまいます。
香りを感じることはとても大切なことなのです。
4.精油について(抽出法、選び方、保存法、注意点)
〔4つの抽出法〕
☆水蒸気蒸留法

現在、最も多く使われている抽出法。
ルーツは5000年ほど前にメソポタミア文明にさかのぼりますが、現在利用されている方法は10世紀頃
アラビアの錬金術師によって開発され、のちにフランス南部の香水産業の発祥のグラースで完成。
植物原料を蒸留釜に入れて、下から水蒸気を通します。
そうすると、植物のエッセンスが水や他の物質と一緒に蒸発していきます。
その気化した蒸気を冷却すると上澄みが精油で下が芳香蒸留水(フローラルウォーター)になります。
普通は、葉や花などの柔らかいものはした処理しないでそのまま入れますが、木材や樹皮や種子など
繊維質のものは、切ったり、すりつぶしたりしてオイルが出やすいようにします。
また、それぞれ蒸留方法も異なっています。
メリッサ(レモンバーム)やローズは、細胞の中に含まれる酵素がエッセンシャルオイルを壊しはじめるので
収穫したらすぐに蒸留しなくてはいけませんし、カモミールは蒸留の前に乾燥させる必要があります。
パチュリーは、乾燥や発酵を繰り返してからになります。
この方法は2年以上品質が変わらない特性があります。

☆圧搾法
柑橘系フルーツのエッセンシャルオイルを抽出する場合の方法です。
グレープフルーツやベルガモット、レモン、ライム、オレンジなどがあり、かつては人の手で皮を搾って海綿に染み込ませる方法でしたが、現在は遠心力を利用した機械を使用しています。
果皮と果実を分離させて、果皮から芳香油と果汁を搾り、しばらく放置すると果汁の上に分離した精油が取れます。この方法は火を全く使わないので圧搾したオイルの香りと化学構造はフルーツに含まれているのと変わりません。
蒸留によるエッセンシャルオイルと違って、蝋などの不揮発物質も含んでいます。
欠点は、比較的寿命が短く6ヶ月〜9ヶ月以内で品質は落ちます。

☆冷浸法(アンフルラージュ)
香水産業で幅広く利用され、集中的に熱を加えること蒸留法だと優雅な香りが損なわれる花に用いられていました。ジャスミンやバラなどです。
しかし、現在はこの方法は商業的に利用されておりません。

☆溶剤抽出法
アンフルラージュ法がコストがかかるため一部の植物や樹脂には、石油エーテルやヘキサン、
ベンゼンなどの揮発性溶剤による抽出法が使用されていて、この方法では植物中に含まれているときに
近い香りが抽出されるので、香水産業では非常に多く利用されています。
しかし、このようなオイルは、溶剤の残留物や不揮発性の物質を含んでいることがあり、直接肌につけると
敏感肌の人には刺激が強い場合があるので、アロマセラピーには適さないこともあります。
方法は、植物を揮発性溶剤(ヘキサン)に浸すと「コンクリート」と呼ばれ蝋状の物質ができてきます。
このコンクリートを繰り返しアルコール処理をして、低圧をかけ蒸発させます。
こうして採れる粘性のオイルが「アブソリュート」といいます。
ジャスミンやベンゾイン、ミモザなどがあります。

〔選び方〕
精油を選ぶときの最も大切なことは、それは100%天然である、100%純粋である、
100%完全であるということです。

天然であるということは、合成化合物や希釈溶剤が一切入っていないこと。
純粋であるということは、類似した精油や脂肪油、アルコールなどを混入していないこと。
完全であるということは、無変色で過酸化化合物などを含まず自然のものであるということ。

精油のほとんどは外国からの輸入で、輸入の際は医薬品ではなく雑貨扱いなため、
品質問題のあるものも多く出回っています。
信頼のできる店で信頼のできるメーカーのものを選びましょう。
特に初めての場合は、正しい知識をもったアドバイザーに相談することが望ましいでしょう。

自分で選ぶ場合は、輸入元や取り扱い注意がきちんと記載されているか、
品名、学名、抽出部分、抽出方法、原産国など最低限表示しているか確認します。
精油のビンは遮光性のあるガラス製で、一滴ずつ落とせる内ぶたがついてるものを選び、
香りを試すときは、ビンから直接嗅がずに、空気に少し触れさせてから鼻先で香る程度にするか、
ムエット(試香紙)につけて嗅ぎます。

また、価格も精油の種類によってさまざまなので、均一価格になっているものは化学成分などで
品質調整している場合があるので避けたほうがいいでしょう。
雑貨店で価格があまり安いものも化合物が入っている場合が多いので薦めません。
100%天然のものは、高価です。

〔保存法〕
精油は、非常にデリケートなので保存には注意が必要です。
日光、熱、金属などの影響を受けやすく、色が変色したり、香りが変化したりします。
精油は、褐色やブルーなどの色がついている遮光性のビンが望ましく、市販のものは
大概このようなビンに入っていますが、自分でブレンドしたオイルの場合も同様なビンに保存します。

一様に、未開封なら約2年程度、開封1年程度が品質保持の目安です。
例外もあり、柑橘系は半年です。どんな精油でも、購入時にたくさん一度に購入するより、
使いきれる量をこまめに購入するほうがいいでしょう。保存している精油の状態がわからない時は、
ハンカチなどに一滴落として香りが新鮮かどうか確認します。
そして、直接日光が当たらないこと、風通しの良い冷暗所に必ずビンを立てて保存しておくことが必要です。
もちろん、空気に触れると劣化するので、ふたはしっかりと閉めておきましょう。

湿気や火気も厳禁。お風呂場で精油をそのまま置いておくことのないようにしてください。
お湯の中に入れるときもビンから直接入れると湿気が入るので、別の容器に精油を落としてから入れた方がいいでしょう。

〔注意点〕
精油を正しく計量する場合には、ガラス製で精油成分で溶解しないシリコン樹脂のスポイトを使用します。
使用後は無水エタノールできれいに洗浄しましょう。
3歳以下の乳幼児への使用は避けます。芳香の場合も充分に希釈します。
12歳以下の場合は、大人の半量で試します。
妊娠中(特に3ヶ月まで)は使用しないほうがいいでしょう。
芳香も充分に希釈したものを薦めます。
自己判断や安易なサロンで行うものより信頼のおける専門医のもとで受けることが望ましいでしょう。
授乳中も肌に直接つけることは勧めません。
乳房のマッサージなどで使用した後は必ず精油の痕跡を洗い流してから授乳します。
高齢者や既往症もある人も同様に専門医の指示を受けて下さい。
内服できる場合もありますが、これも専門医の指示のもとでなければ、口や直腸などに
絶対入れてはいけません。
黒色腫、老人斑、ほくろ、いぼ、そばかす、皮膚がんなどの症状の場合
皮膚に柑橘系の精油を使用しないでください。
敏感肌、アレルギー体質の方は事前にパッチテストをして試してから使用します。
腕の内側やももなど皮膚の柔らかいところに希釈した精油を塗り、一日置いて状態を見ます。
通常は、これで、赤くなったり、かゆみが出なければその精油を使用できますが、まれに
「交差刺激反応」で、最初は何の反応も現れず、一週間以上たってから過敏反応が出る場合もあります。
症状が出たらすぐにしようをやめましょう。
喘息の方は、蒸気吸入をしないで下さい。
原液をそのまま皮膚につけることはいかなる精油でも行ってはいけません。
必ず希釈します。
(但し、純度の高いラベンダーのみは、原液のまま使用することもできる場合もあります。)
目に入った場合は直ちに冷水で洗い流します。
柑橘系の精油は、使用した後に紫外線を浴びると皮膚がはれ上がったり、シミになる恐れがあります。
特にベルガモット、グレープフルーツは日中の使用は避けましょう。
同じ精油を長期に渡って使用してはいけません。
(例えば3ヶ月毎日など)その精油に対しての過敏症がでる場合があります。
再使用には2ヶ月はあけましょう。
良く知らない精油や全く情報のない精油の使用は避けましょう。

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第1回 名前の由来
第2回 瞑眩反応
第3回 岩盤浴
第4回 アロマセラピー
第5回 びわの葉温熱療法
第6回 ゲルマニウム
第7回 酵素力